以前にも書いたのだが、自分は死ぬことが怖いというより、"永遠"という概念そのものに絶対的恐怖を抱いている。
永遠について真剣に考え出すと発狂しそうになるから、意識的に麻痺させるしかない、と思って過ごしている。
寝る前に電気を消した時などにそういうことを考え出すと、全力で頭を壁に打ち付けて脳味噌を潰したくなる程度の発狂をしそうになる。自殺衝動に駆られる。それを必死に振り払おうとする。
…ふだん享楽的に生きているように見える人であっても、一度はこういうこと…死や永遠について考えて底知れぬ恐怖をおぼえたことがあるんではなかろうか。
ただ、生きている間ずっとこういうことを考えるタイプの人間は生存出来なくて、うまく答えの出ない問いを忘却して、現実とのバランスをとれる人間だけ生き残っていく。
(そしてこのことについて真剣に考える部類の人間は寝太郎さんみたいな生活に行き着いて、子孫を残さずに死んでいくんだと思う)
子孫を残すタイプの人間は、生を継続するための欲が上回るので、頭の隅で眠るこの問いを惹起させないように、通常は現実的な問題に向き合う。
また、これらを誤魔化してくれるのが現世的快楽、俗物的な快楽だと思う。
年収がいくらだ、女を抱いただの、人間の生きる理由という全ての根本にあるが絶対に解に辿り着くことの出来ない命題から目を背けた結果として生じる、仮初めの生、畜生としての欲、そしてマウントの取り合い。死んだら全て無に帰すにも関わらず。
しかし人は真理に到達することなど出来ないのだから、幸せな豚として生を全うした後に死んでいきたいと思ってしまう自分がいる。
(…こういうことを考えるのは暇な人間だからだ、と言われたりもするのですけど)