人生日記

思いつきの文章を綴っている日記帖

人は肉体

坂本龍一という人が死んだらしい。

僕は彼の全盛期についてそこまで詳しく知らず、YMOやらなんやらについては語れないが、ニコ動の静止画MADきっかけで知った「天国より野蛮」や「フロンティア」などが好きだった。25年以上も前の曲なのに、新鮮な気持ちで聴ける。

 

彼は自分の死期が近いことを悟っていて、生前に色々メッセージを遺していた。それもあってか、突然の死による衝撃、みたいなものはない。

 

彼のエピソードで思い出すことといえば、以前にも彼はがん治療でとても弱っていた時期があって、その時に彼は音楽ではなくひたすら食べ物のことばかり考えていて、カツカレーをスマホの待ち受けにするほどだった、という話。

これだけ音楽の才能があっても、肉体が極度に弱ってしまうとまず来るのは生理的な欲求であるという事実に、人間は結局肉体の生き物なのだなあ、と少し哀しみをおぼえたものだった。

 

アントニオ猪木もそうだったが、元々強い肉体を持っていた人間が、もう死なせてくれと弱音を吐く。それほど老人の肉体に病気の苦しみが持続的に降りかかるのはつらいことなのだろう…。

僕も迷走神経反射で苦しんでいる時は死にたくなる。恐らく闘病中の彼らにはそれ以上の苦しさが四六時中降り掛かっていて、しかもこの先の命が長くないとわかっている状態だったのだろう。そんな状態にあれば、恐怖とかを越えるほどに苦しみから逃れたくなって、死を希求するのもわかる。

 

 

 

…なんだかここ最近死の匂いが漂う記事ばかりになってしまっているな。

僕が吐き出す文章から死の匂いを完全に取り除いて、ポジティブな記事しか書かなくなってしまっても欺瞞な気はするが、まだ若いし、あんまり行き過ぎることがないようにしたいとも思う。