人生日記

思いつきの文章を綴っている日記帖

絵師は"特別"にはなれない

ここ半年ほどで絵に対する熱意やモチベーションが劇的に下がってしまっている。

10年ほど前にはまだ存在していたように思う「絵が描ける人間は特別な存在である」というところから、ここ1~2年で急速に「誰でもマニュアルに沿って練習をすればある程度の絵が描ける」という程度のものになってしまっている。

さらに、クリエイターヒエラルキーの中で「絵師」という存在はそこまで尊重される存在ではない。歌などの表現形態とは違って、絵はそこに作者の肉体性が潜んでいないから、作者と作品が結びつきづらい。(結びつけてほしくない作者にとってはそちらの方が都合がいいだろうが)

YouTuberで数千万回と再生されているような動画作品でも、たとえそこにかける労力が歌手/作曲者/絵師/MV作者などメンバー全員で等しかったとしても、作品に向けられた "承認" は表舞台に出ている歌手が大部分を吸収し尽くしてしまう。(別の言い方をすると、本質的には作曲者/絵師/MV作者の技量によって構築されているアイデンティティを、消費者は無意識に歌手そのもののアイデンティティと錯覚してしまう)

という感じでモチベーションが非常に下がってしまっているし、人生の時間が限られている(他に自分が才気を煥発するに最適な場所が存在する)ので、今後の人生で絵を描くことはもうあまりないかもしれない。