人生日記

思いつきの文章を綴っている日記帖

日常

職場が渋谷になったのをいいことに、昨日は仕事の休憩時間に渋谷〇〇書店に行ってきた。

というのも、phaさんがここで店番をしているのを、彼のツイートで知ったからだ。

phaさんというのは、このブログでも何度か取り上げさせてもらっているが、京大卒ニートの肩書でひと昔前のネットで有名になったブロガーである。彼の醸し出すブログ、記事、ツイートの雰囲気には、独特の魅力がある。

このブログの文体は色んな人の影響を受けているのだけれど、phaさんはその中の一人だったりする。

そんなphaさんの店員姿をチラとひと目見るかと思い、ヒカリエにも入ったことがないし、いい機会だし行ってみようかと、書店が閉まる間際の時間帯に職場を密かに抜け出した。

 

駅の2階から直結しているヒカリエ入り口から、エレベーターの急行を使って7階に上がり、そこからエスカレータで8階まで上がった。急行などという概念があるエレベーターに乗ったのは始めてだ。

 

仄暗い雰囲気の8階に着き、奥の方に進んでいくと、そこに渋谷〇〇書店があった。

時間帯もあってか、客は自分以外に居たか居なかったかどうだろう、という感じ。

 

話すのはちょっと烏滸がましいかなと思い、様子を伺いつつおそるおそる覗きに行くだけのつもりだったのだが、店主の方(?)がphaさんの方に案内してくれた。

 

phaさんはカウンターにスンと佇んでいた。

何年も前からネットの向こうで見ていた存在がすぐ目の前にいて、なんとも言えぬ不思議な気分だった。

向こうからしたら何者かわからん若造が唐突にやってきた、という印象だったかもしれないが、流れで一対一で話す感じになり、雑に色々と話してくれた。

僕からは、どういう職業の者か少し話したり、phaさんのブログの雰囲気が好きだ、という趣旨のことを伝えたりした。

 

休憩時間終了間際だったので、少し話してそそくさと出ていってしまったのだが、つい1時間前まではあんまり予期していなかった体験をして、なんだか不思議な時間だった。

人生は平坦な日常が続いてくけれど、たまにこうした、いつもと少し違う出来事があると彩りがあるなと思う。

 

…でもそれと同時に、上手く言い表せないが、結局人間はどこにも行けない、とも感じてしまった。最近のphaさんの言葉からはなにか諦念のようなものを感じていて、それの影響かもわからない。

 

幼少期に残してきた思い出や伏線を断続的に回収しながら、結局小ぢんまりとした日常に埋没して、人間は形而上的な存在になることもなく、肉体に幽閉されながら死に向かっていくんだなあ、というようなことを考えたりした。とても、考えが飛躍しているかもしれないけれど。

 

まあ、そんなことは忘れて、明日からも日常を送っていこう。